講義編
高度化、多様化する医療に対応できる質の高い看護実践能力を養うカリキュラムを展開していきます。
超高齢社会の進展、価値観の多様化、医療に対する意識の変化、医療技術の高度化など大きく変化しています。本学のカリキュラムは、このような社会の変化に応えられるように「個別性に応じた最適な生活(well-being)を目指す看護実践能力」「他職種と協調・協働する能力」「在宅高齢者に対する看護実践能力」「口腔を起点とした全身の健康支援が可能な看護実践能力」を備えた看護専門職を育成するという4つの大きな特色を持ち、下表のように展開していきます。
「看護学」と「口腔医学」が出会って始まる新しい看護学
今、医療現場で必要とされ、威力を発揮する高度な「口腔ケア」
口腔は、食べる・飲む・味わうだけでなく、呼吸やコミュニケーションにとても重要な機能です。また、口の中の細菌が関与すると考えられる主な疾患として、虚血性心疾患、感染性心内膜炎、敗血症、誤嚥性肺炎、糖尿病などが挙げられ、命に関わることもあります。口腔ケアは、大きな手術の際、合併症を防ぐために必要とされ、加えて、脳や体に刺激を与え、脳の老化の予防にも威力を発揮します。本学は、口腔医学を看護学に取り入れ、口腔機能の維持、回復から全身の健康支援やQOL(Quality of life=生活の質)の向上に貢献できる実践力を養います。
どう学ぶ?
人間の健康寿命を支える食生活や口腔の健康づくりについて学んだり、消化・吸収機能としての口腔の構造と役割を理解したり。また口腔医学の理念や代表的な口腔疾患の成り立ちを学び、検査や治療法について理解していきます。そして看護学に共通する器質的口腔ケアを修得したら、急性期や慢性期、母性、小児、精神看護学などの実習で、それまでに学修した知識をいかしてコーディネートの方法や対象者の発達段階、健康障害に応じた援助技術を修得します。そうして対象者の口腔機能を維持、回復させるために、他職種との連携・協働の方法を理解し、あらゆる場に応じた、口腔を起点として全身の健康支援を行うための看護実践能力を養っていきます。
実習編
臨地実習での学習効果を高める!
実践的な学内演習とシミュレーションを活用します。
臨地実習は、どんなに勉強していても誰もが不安に思うものです。本学は、実習に向かう前に学内の演習に工夫を凝らしています。臨地実習さながらの模擬実習で課題に取り組み、「うまくできなかったこと」は「どうすべきだったのか」など、課題と対策を話し合いながら、臨地実習の場へとつなげていくのが強みです。「講義→演習(模擬実習型シミュレーション)→臨地実習」の流れを繰り返すことで、確実な判断力と技術力を養っていきます。この実践的な学内演習と模擬実習型シミュレーションで自信をつけ、病院や施設等の臨地実習で患者さんのwell-beingに積極的に貢献していきましょう。