理事長挨拶

グローバル化の潮流の中で、感染症もすさまじい速さで蔓延し、医療人の命も危機にさらされました。また、わが国の少子超高齢社会では、高齢者の健康を維持し、明るい未来を切り開いていくことのできる優れた人材の育成が、高等教育機関に強く求められています。

学校法人福岡学園は、この様な社会の変化を見据え、「口腔の健康を通して全身の健康を守る」ことを主軸とし、2017年4月に福岡看護大学を設立し、引き続き2021年4月には大学院研究科修士課程を開設しました。看護を受ける人の尊厳を保ち、その人らしい最適な生活（well-being）を支える看護師や保健師の優れた人材を育成しています。

このように発展を続けている本学の背景には、学校法人福岡学園の歴史があります。福岡学園は、日進月歩で発展する医療と社会の変化を見据え、「口腔医学」を推進する福岡歯科大学、地域医療を担う医科歯科総合病院、歯科衛生士を育成する福岡医療短期大学、高齢者福祉に資する介護老人保健施設、働きやすい職場環境の一環としての保育園を有し、関連施設としての特別養護老人ホームを擁する医療・保健・福祉の総合学園です。2020年秋に新築された医科歯科総合病院に引き続き、2022年夏には福岡歯科大学創立50周年を迎え50周年記念講堂も完成し、今後も新キャンパス整備計画のもとキャンパスが次々と生まれ変わっていきます。

これからも、さらなる地域医療の推進と健康長寿社会の実現に向けて、優れた看護師や保健師の育成を進めてまいります。

本学が位置する福岡市は、古くから対外交流の玄関口として繁栄した歴史と文化を有し、数多くの史跡等が残されています。また、豊かな自然環境の中、都市機能も年々充実しており活気あふれる街です。

皆さんも本学で共に学び、人々から信頼され、愛される看護師や保健師として羽ばたかれることを願ってやみません。

略歴

九州大学医学部卒業、九州大学大学院医学研究科修了。
英国留学、福岡市立こども病院小児外科部長、九州大学医学部小児外科学講座教授を経て、2004年4月九州大学病院長、2008年10月九州大学理事・副学長に就任。
2010年6月から学校法人福岡学園（旧福岡歯科学園）理事・評議員。2015年3月より、理事長に就任。